造作(ぞうさく)とは?

造作とは、建物内部の部材や設備を指す用語です。建具、畳、床などの部材から、水道・空調などの設備まで含まれます。判例では、賃借人所有で建物の使用に便益を与える付加物件と解釈されています。

建築行為を指す場合もあり、文脈による使い分けに注意が必要です。

造作の基本情報

定義 建物内部の部材・設備の総称
判例解釈 賃借人所有の建物付加物件で使用上の便益あるもの
用語の二面性 物的概念と行為概念の両方を持つ

造作の種類

建物部材
  • 建具(襖、障子等)
  • 鴨居
設備関係
  • 水道設備
  • 空調設備
  • 電気設備

法的性質

帰属
  • 賃借人所有可能
  • 建物との一体性
効果
  • 造作買取請求権の対象
  • 賃貸借契約の対象

重要な特徴

客観的便益
  • 建物使用上の利便性
  • 機能性の向上
可動性
  • 建物への付着性
  • 取外し可能性

注意点

用語使用 物的意味か行為の意味かの確認が必要です
権利関係 所有権の帰属を明確にする必要があります
契約関係 賃貸借契約での取り扱いの確認が重要です

実務上の取扱い

賃貸借時
  • 造作の範囲特定
  • 権利関係の明確化
管理面
  • 維持管理責任の明確化
  • 修繕範囲の特定

造作の役割

機能面
  • 建物の利便性向上
  • 居住性の確保
価値面
  • 建物価値の向上
  • 使用価値の増加

造作は、建物の機能性と価値を高める重要な要素です。特に賃貸借関係では、造作の所有権帰属や管理責任が重要な問題となります。また、賃借人による造作の設置は造作買取請求権の対象となる可能性があります。

実務上は、造作の範囲と権利関係を契約で明確にし、適切な維持管理を行うことが重要です。また、「造作」という用語が物的な意味と行為の意味の両方で使用されることに注意が必要です。

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