全館空調(ぜんかんくうちょう)とは?

全館空調とは、建物全体を一つの空調システムでカバーする空調方式です。従来の個別空調と異なり、家全体を一括で空調管理することで、快適な室内環境を実現する設備システムです。

住宅の高気密・高断熱化に伴い、注目を集める空調システムの一つとなっています。

全館空調の基本情報

定義 住宅全体を一つのシステムで空調する方式
特徴 24時間365日稼働による快適な室内環境の維持
設置場所 主に小屋裏や床下に設置

システムの構成

主要機器
  • 空調機本体
  • ダクト設備
  • 吹出口・吸込口
制御機器
  • 温度センサー
  • 湿度センサー
  • 制御パネル

メリット

快適性
  • 家中の温度差が少ない
  • 24時間快適な環境維持
  • 結露やカビの防止
健康面
  • 空気清浄効果
  • アレルギー対策
  • ヒートショック防止

デメリット

コスト面
  • 初期設置費用が高額
  • 電気代の増加
  • メンテナンス費用
設備面
  • 設置スペースが必要
  • 工事の規模が大きい
  • 既存住宅への設置が困難

運転管理のポイント

温度設定
  • 季節に応じた適切な設定
  • ゾーン別の温度管理
メンテナンス
  • フィルター清掃
  • 定期点検の実施

注意点

設計時 高気密・高断熱設計が前提となります
運用時 適切な運転管理が必要です
費用 ランニングコストを考慮した計画が必要です

導入検討のポイント

建物条件
  • 断熱性能の確認
  • 設置スペースの確保
生活スタイル
  • 家族構成の考慮
  • 使用時間帯の確認

全館空調は、住宅全体の快適性を高める有効な設備システムです。特に高気密・高断熱住宅において、その効果を最大限に発揮します。導入に際しては、初期費用やランニングコストを十分に検討し、住まい方に合わせた適切な選択が重要です。

システムの効果を最大限に活かすためには、適切な運転管理とメンテナンスが不可欠です。また、設計段階から建物の断熱性能や気密性能を考慮し、システムに適した住宅づくりを行うことが推奨されます。

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