建付地(たてつけち)とは?

建付地とは、建物の所有を目的として他人の土地を借りている場合における、その借地部分のことを指します。借地権が設定された土地のことで、不動産取引や法律上の重要な概念となっています。

建付地の基本情報

定義 建物所有を目的として借りている土地
法的根拠 借地借家法に基づく借地権が設定された土地
権利関係 土地所有者と借地権者の権利が併存

建付地の特徴

土地の利用形態
  • 建物所有目的の利用に限定
  • 借地権設定契約に基づく利用
  • 地代支払いの必要性
建物との関係
  • 建物は借地権者の所有物
  • 土地は他者の所有物
  • 建物登記と借地権登記が可能

借地権の種類

普通借地権 契約期間30年以上で更新可能
定期借地権 契約期間50年以上で更新なし
事業用借地権 事業用建物に限定(10年以上50年未満)

建付地のメリット

土地所有者側
  • 安定的な地代収入
  • 土地所有権の保持
借地権者側
  • 初期投資の軽減
  • 建物所有権の保持

取引上の注意点

権利関係の確認 借地権の種類や内容を正確に把握
契約内容の確認 地代、期間、更新条件等の詳細確認
承諾の必要性 建物の増改築や譲渡時の土地所有者の承諾確認
期間満了時の対応 建物の撤去義務や土地の明渡し条件の確認

重要な法的権利

借地権の対抗力 借地権の登記または建物の登記により第三者に対抗可能
更新請求権 普通借地権の場合、正当事由がなければ更新拒絶不可
建物買取請求権 契約終了時に借地権者が行使可能な権利

確認すべき書類

  • 土地・建物の登記事項証明書
  • 借地権設定契約書
  • 地代支払い証明書
  • 借地権の対抗要件具備証明書
  • 承諾書(建物の増改築時等)

建付地は、土地所有者と借地権者の双方の権利が関係する複雑な不動産形態です。取引や利用に際しては、権利関係や契約内容を十分に理解し、専門家に相談することが推奨されます。また、将来的な土地利用の変更や建物の建替えなども考慮に入れた慎重な検討が必要です。

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