専有部分(せんゆうぶぶん)とは?

専有部分とは、分譲マンションなどの区分所有建物において、区分所有者が単独で所有し、独占的に使用できる部分を指します。マンションでいえば、各住戸の内部がこれにあたります。

区分所有法で定められた重要な概念であり、マンションの売買や管理において、専有部分と共用部分の区別を正しく理解することが不可欠です。

専有部分の基本的な特徴

定義 区分所有建物において区分所有者が単独で所有する部分
法的根拠 建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)第1条・第2条
所有形態 区分所有者が単独で所有権を持つ

専有部分に含まれる主な箇所

居室
  • リビング
  • 寝室
  • キッチン
  • トイレ
  • 浴室
内部設備
  • 室内の配管・配線
  • 建具(ドア・窓)
  • フローリング
  • クロス(壁紙)

専有部分の権利と責任

権利内容
  • 自由な使用・収益・処分が可能
  • 賃貸や改装が可能
  • 独占的な使用権を持つ
管理責任
  • 修繕・維持管理は所有者の責任
  • 費用負担は所有者が行う

専有部分と共用部分の違い

専有部分
  • 区分所有者が単独で所有
  • 自由な使用・処分が可能
  • 管理は個人の責任
共用部分
  • 区分所有者全員の共有
  • 使用に制限あり
  • 管理組合による管理

注意点

使用上の制限 管理規約による制限を受ける場合があります。
改装・修繕 共用部分に影響を与える工事は管理組合の承認が必要です。
区分の判断 専有部分と共用部分の境界が不明確な場合は、図面や管理規約で確認が必要です。

専有部分の範囲や取り扱いについては、各マンションの管理規約で具体的に定められています。区分所有者は、自身の専有部分について自由な使用・処分が認められる一方で、他の区分所有者の居住の快適さを損なわないよう配慮する必要があります。

特に改装工事を行う際は、専有部分内であっても、共用部分に影響を与える可能性のある工事については、事前に管理組合の承認を得ることが重要です。また、専有部分の管理や修繕は区分所有者自身の責任で行う必要があります。

不動産用語集に戻る

不動産用語をキーワードで検索

「あ行」の不動産用語一覧

「か行」の不動産用語一覧

「さ行」の不動産用語一覧

「た行」の不動産用語一覧

「わ行」の不動産用語一覧

ページトップへ