清算金(せいさんきん)とは?

清算金とは、土地区画整理事業において、換地計画により生じた土地の価値の差額を金銭で調整する制度です。この制度により、事業前後の土地の資産価値の公平性が保たれます。

土地区画整理法に基づく重要な制度であり、土地所有者間の利益調整を図る役割を果たしています。

清算金の基本的概要

定義 換地計画により生じた土地の価値の差額を調整するための金銭
法的根拠 土地区画整理法第103条
目的 土地区画整理事業における権利者間の公平性確保

清算金が発生する主な場合

換地不交付の場合
  • 土地所有者の同意による換地不交付
  • 小規模宅地で換地が困難な場合
価値に差が生じる場合
  • 換地の位置による価値の変動
  • 面積の増減による価値の変動
  • 利用状況の変化による価値の変動

清算金の算定基準

考慮する要素
  • 土地の位置
  • 地積(面積)
  • 土質
  • 水利
  • 利用状況
  • 環境
評価方法
  • 従前の宅地の評価
  • 換地後の宅地の評価
  • 両者の価値差の算出

清算金の徴収・交付

徴収の場合
  • 換地の価値が従前地より高い場合
  • 施行者が権利者から徴収
交付の場合
  • 換地の価値が従前地より低い場合
  • 施行者が権利者へ交付

清算金に関する注意点

支払い期限 清算金の徴収・交付には期限が設定されます。
分割納付 一定の条件下で分割納付が認められる場合があります。
不服申立 清算金の額に不服がある場合は、定められた期間内に審査請求が可能です。

清算金制度のメリット

権利の保護 土地所有者の財産権を適切に保護できます。
事業の円滑化 換地による不公平を金銭で調整することで、事業進行がスムーズになります。
公平性の確保 土地区画整理事業における権利者間の公平性が保たれます。

清算金制度は、土地区画整理事業において生じる土地の価値の差異を調整する重要な仕組みです。この制度により、事業前後における土地所有者の財産権の保護と、権利者間の公平性が確保されます。

清算金の額は、土地の様々な要素を総合的に考慮して決定されるため、その算定には専門的な知識が必要です。土地所有者は、清算金の通知を受けた際には、算定根拠を確認し、必要に応じて専門家に相談することが推奨されます。

不動産用語集に戻る

不動産用語をキーワードで検索

「あ行」の不動産用語一覧

「か行」の不動産用語一覧

「さ行」の不動産用語一覧

「た行」の不動産用語一覧

「わ行」の不動産用語一覧

ページトップへ