PC造(ぴーしーぞう)とは?

PC造(プレキャストコンクリート造)とは、工場で製作された既製コンクリート部材を建設現場で組み立てる工法です。従来の現場打ちコンクリート造と比べて、工期短縮やコスト削減が可能な建築構造として、特に集合住宅での採用が増えています。

PC造の基本情報

正式名称 プレキャストコンクリート造(Precast Concrete)
構造的特徴 工場製作の既製コンクリート部材を現場で組立
主な用途 賃貸マンション、共同住宅、商業施設など

PC造の主要部材

構造躯体
  • 柱・梁部材
  • 床版・壁パネル
  • 階段部材
接合部材
  • 鉄骨ジョイント
  • 接合金物
  • 充填モルタル

PC造のメリット

工期短縮 現場打ちコンクリートと比べて約30~40%の工期短縮が可能
品質の安定 工場生産による高品質な部材の確保
コスト削減 工期短縮による仮設費用の削減と作業員の省力化
環境負荷低減 現場での廃材削減と騒音・振動の軽減

PC造のデメリット

初期コスト 部材製作のための型枠費用が必要
設計の制約 規格化された部材サイズによる制限がある
輸送の制限 部材サイズによる運搬制限がある

施工上の注意点

品質管理 接合部の施工精度の確保が重要
施工計画 部材の搬入時期と施工手順の綿密な計画が必要
安全管理 重量物の取り扱いによる事故防止対策が必要

PC造は、その工期短縮効果とコスト削減メリットから、特に規模の大きな集合住宅プロジェクトで採用されることが増えています。工場での品質管理された部材製作により、高品質な建物を効率的に建設することができます。

ただし、PC造を採用する際は、部材の運搬計画や施工精度の確保など、従来の現場打ち工法とは異なる注意点があります。また、規格化された部材を使用するため、設計の自由度には一定の制約があることにも留意が必要です。近年は技術の進歩により、これらの制約を克服する新しい工法も開発されています。

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