二重床工法(にじゅうゆかこうほう)とは?

二重床工法(にじゅうゆかこうほう)は、床板を二重に構成し、その間に空間を設けることで、防振・遮音・断熱効果を得る工法です。主に「置き床工法」と「浮床工法」の2種類があり、用途や目的に応じて選択されます。

基本情報

定義 床板を二重に構成する工法
目的 防振・遮音・断熱性能の向上
主な用途 集合住宅、音楽室、事務所など

工法の種類

置き床工法
  • スラブ上に根太を配置
  • 支柱で床を支持
  • 比較的単純な構造
浮床工法
  • 防振材で床を支持
  • 構造体と絶縁
  • 優れた遮音性能

主な効果

防振効果 振動の伝達を軽減
遮音効果 床衝撃音を低減
断熱効果 空気層による断熱性能向上

適用場所

  • 集合住宅の居室
  • 音楽室・スタジオ
  • 会議室
  • 事務所フロア
  • 商業施設

設計上の注意点

床高 必要な階高の確保が必要です
荷重 二重床による荷重増加を考慮します
設備配管 床下空間の配管レイアウトに注意が必要です

工法の特徴比較

置き床工法
  • 施工が比較的容易
  • コストが抑えられる
  • 遮音性能は中程度
浮床工法
  • 高い遮音性能
  • 施工に専門性が必要
  • 比較的高コスト

メンテナンス

定期点検 防振材の劣化確認
清掃 床下空間の清掃・点検
補修 必要に応じた部材交換

二重床工法は、建物の用途や要求される性能に応じて適切な工法を選択することが重要です。特に集合住宅や音楽施設などでは、遮音性能が重視されるため、防振材を用いた浮床工法が採用されることが多くなっています。

設計時には、床高の確保や荷重増加への対応、設備配管との取り合いなど、様々な要素を考慮する必要があります。また、施工後の維持管理も重要で、定期的な点検や必要に応じた補修を行うことで、長期的な性能維持が可能となります。

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