ねじれ振動(ねじれしんどう)とは?

ねじれ振動とは、建築物などに振動が加わった際に、質量や剛性の偏りによって生じる不均一な振動現象のことです。特に地震時には建物に深刻な被害をもたらす可能性があるため、設計上の重要な検討項目となっています。

基本情報

定義 物体の形状や質量の偏在により生じる不均一な振動現象
発生要因 建物の質量、剛性、強度の偏在
危険性 地震時に力が増幅され、建物に重大な被害を及ぼす可能性

法的規制

根拠法令 建築基準法施行令第82条の6
規制内容 偏心率を15%以下とすること
計算方法 許容応力度計算における偏心率の計算方法が規定

対策方法

構造計画
  • 耐力壁をバランスよく配置
  • 柱の適切な配置計画
  • 建物形状の単純化
剛性バランス
  • 各階の剛性を均等に確保
  • 偏心の少ない構造計画

ねじれ振動の影響

構造への影響
  • 建物の変形が増大
  • 局部的な応力集中
  • 構造部材の損傷
二次被害
  • 非構造部材の損傷
  • 設備機器の破損
  • 内装材の剥落

設計上の注意点

平面計画 重要な壁や柱を建物全体にバランスよく配置する
偏心率管理 法令で定められた15%以下を確実に満たす
構造解析 地震時の建物挙動を適切に評価する

ねじれ振動は、建築物の耐震安全性に大きく影響する現象です。特に地震国である日本では、建築設計においてねじれ振動対策は非常に重要な課題となっています。

適切な対策を講じるためには、設計段階から建物の形状や構造部材の配置に十分な注意を払い、偏心率を法令の基準値以下に抑える必要があります。また、定期的な建物診断を行い、経年変化による偏心の発生を防ぐことも重要です。

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