相続した不動産を有効活用する方法と売却した方がいいケース
不動産を相続した際には、その不動産をどのように活用するか、あるいは売却するかという重要な決断を迫られます。
このページでは、相続した不動産の活用方法や売却すべきケースについて詳しく解説します。
相続不動産の2つの種類
不動産を相続する場合、大きく分けて建物と土地の2種類があります。それぞれの特徴や活用方法について見ていきましょう。
建物の相続
建物の相続には、住宅、アパート、店舗など様々な種類があります。
相続した建物は、そのまま使用することもできますが、場合によってはリフォームやリノベーションが必要になることもあります。
建物の状態や立地条件によって、最適な活用方法を選ぶことが重要です。
土地の相続
土地の相続は、住宅用地、商業用地、農地など様々な種類があります。
相続した土地は、建物を建てるだけでなく、駐車場や太陽光発電、トランクルームなど、多様な活用方法があります。
土地の立地や面積、形状を考慮し、最も有効な利用方法を見つけることが求められます。
相続した建物の3つの活用方法
相続した建物をどのように活用するかは、その建物の状態や立地条件によって異なります。ここでは、代表的な3つの活用方法を紹介します。
自宅やセカンドハウス
相続した建物をそのまま自宅やセカンドハウスとして利用する方法です。
特に、家族との思い出が詰まった家や立地が良い場所であれば、自分や家族のために活用するのも一つの手です。
また、セカンドハウスとして週末や休暇に利用することで、生活に豊かさをもたらすこともできます。
賃貸や民泊
相続した建物をリフォームやリノベーションして賃貸物件や民泊施設として利用する方法です。
これにより、安定した収入を得ることができます。
特に都市部では賃貸需要が高く、リフォームやリノベーションによって物件の価値を高めることで、高い賃料収入を期待することができます。
更地にする
老朽化が進んでいる場合や、建物の維持管理が困難な場合は、建物を取り壊して更地にする方法もあります。
更地にすることで、新たな建物を建てる準備が整い、様々な活用方法が見えてくることもあります。
更地にする際には、取り壊し費用や手続きについても考慮する必要があります。
相続した土地の5つの活用方法
相続した土地の活用方法には、多様な選択肢があります。ここでは、代表的な5つの活用方法を紹介します。
新しく建物を建てる
相続した土地に新たに建物を建てる方法です。新しく建てた建物は自分で住むこともできますし、自宅がすでにある場合は賃貸に出すことで収入を得ることができます。
特にアパートやマンションなどを建築して賃貸経営する方法が収益性が高いです。この際、等価交換を利用することで建築費を抑える方法もあります。
等価交換で建築費を抑える
等価交換とは、土地を提供する代わりに建物の一部を受け取る方法です。これにより、建築費を負担することなく新しい建物を手に入れることができます。
例えば、不動産開発会社と協力して土地を提供し、その代わりに新築のマンションやオフィスビルの一部を受け取るといった形です。
駐車場経営
土地を駐車場として利用する方法です。特に都市部では駐車場の需要が高く、月極駐車場やコインパーキングとして運営することで安定した収入を得ることができます。
初期投資も比較的少なく、運営も容易なため、手軽に始められるのが特徴です。
太陽光発
土地を利用して太陽光発電設備を設置し、発電した電力を売電する方法です。環境に優しく、長期的な収入源となります。
初期投資は必要ですが、政府の補助金制度を利用することで導入コストを抑えることができます。
トランクルーム
土地にトランクルームを設置し、レンタルスペースとして提供する方法です。物の保管場所としての需要は高まっており、特に都市部では高い需要があります。
初期投資は必要ですが、安定した収入を期待することができます。
資材置き場
土地を資材置き場として利用する方法です。特に工事現場や物流企業などからの需要があります。立地条件やアクセスの良さにより、長期的に安定した収入を得ることができます。
相続した不動産を活用するメリット
相続した不動産を有効に活用することには、多くのメリットがあります。ここでは、その主なメリットを紹介します。
相続税対策になる
不動産を活用することで、相続税対策に繋がります。適切な運用により、相続税の負担を軽減することが可能です。
不動産の評価額は活用方法によって変わるため、相続税の課税額を抑えることができます。
固定資産税や所得税対策になる
不動産を適切に活用することで、固定資産税や所得税の負担を軽減する効果があります。
例えば、賃貸物件として運用することで、固定資産税や所得税の節税効果を得ることができます。
安定した収入を得られる
不動産を賃貸などで運用することで、安定した収入を得ることができます。これは長期的な資産形成に繋がります。
また、賃貸収入は定期的に得られるため、経済的な安定にも寄与します。
空き家・空地になるリスクを回避
不動産を活用することで、空家や空き地になるリスクを回避することができます。
空家や空き地は放置すると、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。
空き家・空地の問題点
空き家や空地は、管理が行き届かないと不法侵入や火災、近隣住民への迷惑行為などの問題を引き起こす可能性があります。
また、空き家や空地は資産価値が下がりやすく、売却する際にも不利な条件となることがあります。
また、空き家や空地を放置すると、税金が高くなる場合があります。
特に、固定資産税の軽減措置が受けられない場合や、特定空家に指定されると、税負担が増加する可能性があります。早めに対策を講じることが重要です。
売却した方がいいケース
上記で相続不動産の活用方法をご紹介しましたが、相続不動産によっては活用するよりも売却した方がいいケースもあります。ここではどのようなケースが売却した方がいいか解説します。
土地が遠方にある
相続した不動産が遠方にあり、管理が困難な場合は売却を検討する方が良いでしょう。
管理が行き届かないと、不法侵入や近隣住民からの苦情などの問題が発生する可能性があります。
土地の税金や維持費が負担
土地の条件が悪く、良い活用法が見つからない場合は、税金や維持費の負担を避けるために売却を検討するのが賢明です。
維持費や固定資産税が高くなりがちで、収益を見込めない場合は、早期に売却を考えることが必要です。
相続で遺産分割をする
相続税の納税資金が不足している場合や、複数人で遺産を分割する必要がある場合も売却が適しています。
相続人が複数いる場合は、遺産分割協議を円滑に進めるためにも、売却して現金化することで分配が容易になります。
相続不動産を放置するリスク
不動産を相続した場合、適切な管理や活用を怠ると多くのリスクが伴います。ここでは、相続不動産を放置することによって発生する主なリスクについて詳しく説明します。
資産が減るリスク
不動産を所有していると毎年固定資産税や都市計画税、維持管理費などがかかります。
相続した不動産を活用しないで放置していると毎年これらの費用がかかってしまい資産が減ってしまいます。
空き家・空地になるリスク
相続した不動産を放置すると、空き家や空地となるリスクがあります。
空き家や空地を放置すると放火、いたずら、不法投棄、不審者の侵入などの犯罪に巻き込まれたり、近隣住民から苦情が出されてしまうリスクがあります。
犯罪や事故などの危険性が高い空き家は「特定空き家」に指定され、固定資産税の負担が増えてしまうのでご注意ください。
建物が劣化するリスク
建物を定期的にメンテナンスせずに長期間放置すると、雨漏りやシロアリなどの害虫被害、経年劣化により建物が急速に劣化してしまいます。
建物が劣化してしまうと、売却する場合は資産価値が落ちてしまうリスク、自分で住む場合は大規模な修繕が必要になるリスクがあります。
まとめ
相続した不動産を有効活用することで、多くのメリットが得られます。自分の状況に合わせた最適な活用方法を選び、資産を守りましょう。
また、管理が困難な場合や活用法が見つからない場合は、売却を検討することも一つの方法です。
適切な判断を行い、相続不動産を有効に活用していくことが、長期的な資産形成と安定した生活を実現する鍵となります。
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