表面利回り(ひょうめんりまわり)とは?

表面利回りとは、不動産投資における基本的な収益性指標で、物件価格に対する年間家賃収入の割合を示します。ただし、維持費用等を考慮しないため、実際の投資収益を判断する際は実質利回りと併せて検討する必要があります。

表面利回りの基本情報

定義 物件価格に対する年間家賃収入の割合
計算式 年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100(%)
特徴 維持費用等を考慮しない単純な収益率

表面利回りと実質利回りの比較

表面利回り
  • 維持費用を含まない
  • 単純な計算方法
  • 比較が容易
実質利回り
  • 維持費用を考慮
  • より実態に即した数値
  • 物件状態により変動

維持費用の種類

固定費
  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 損害保険料
変動費
  • 修繕費
  • 管理費
  • 清掃費

物件年数による特徴

新築物件
  • 維持費用が比較的少ない
  • 表面利回りと実質利回りの差が小さい
既存物件
  • 維持費用が比較的多い
  • 表面利回りと実質利回りの差が大きい

投資判断時の注意点

収益性分析
  • 両利回りの比較検討
  • 経年変化の予測
  • 維持費用の見積り
リスク要因
  • 空室リスク
  • 修繕費の増加
  • 家賃相場の変動

実務での活用方法

物件比較 異なる物件の収益性を簡易比較
概算評価 投資の初期検討段階での判断材料
経営分析 定期的な収益性チェック

表面利回りは、不動産投資の初期段階における簡易な収益性判断の指標として広く使用されています。計算が簡単で物件間の比較が容易という利点がありますが、実際の投資収益を判断する際は不十分な指標といえます。

特に既存物件の場合、修繕費等の維持費用が増加する傾向にあるため、表面利回りと実質利回りの差が大きくなります。そのため、投資判断時には表面利回りだけでなく、維持費用を考慮した実質利回りも併せて検討し、将来的な費用増加も考慮に入れることが重要です。また、空室リスクや家賃相場の変動など、収益に影響を与える様々な要因についても十分な分析が必要です。

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