ぬれ縁(ぬれえん)とは?

濡れ縁(ぬれえん)とは、日本の伝統的な建築様式において、建物の外側に設けられる雨ざらしの縁側のことです。通常の縁側と異なり、屋根や壁で覆われていない開放的な空間として特徴づけられます。

濡れ縁の基本情報

定義 建物外部に設けられる雨ざらしの縁側
別称 雨縁(あまえん)、縁(えん)
特徴 屋根や壁がない開放的な構造

構造的特徴

縁板の張り方 木口を見せる(縁と直角方向に張る)のが一般的
通常の縁側との違い 内部の縁側は長手方向に板を張る
設置場所 建物の外周部、主に庭に面した場所

利用方法と機能

実用的機能
  • 外履きのまま腰掛けられる場所
  • 庭仕事の休憩スペース
  • 洗い物などの作業場所
意匠的機能
  • 建物と庭をつなぐ中間領域
  • 日本庭園の景観要素

材料と仕様

主な材料 耐候性の高い木材(杉、桧など)
表面処理 防腐・防蟻処理が必要
寸法 通常の縁側より幅を狭くすることが多い

設計上の注意点

排水 雨水の適切な排水経路を確保する必要があります
耐久性 雨ざらしになるため、耐久性の高い材料選択が重要です
メンテナンス 定期的な点検と補修が必要です

濡れ縁は、日本の伝統的な住宅において、内と外をつなぐ重要な建築要素として機能してきました。現代でも和風建築や日本庭園において、実用性と意匠性を兼ね備えた空間として活用されています。

維持管理には十分な注意が必要ですが、庭との一体感を生み出し、季節を感じられる開放的な空間として、日本の住文化を特徴づける要素となっています。

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