青田売り(あおたうり)とは?

青田売りとは、不動産業界で使用される用語で、完成する前に宅地や建物を売却することを指します。この販売手法は、主に新築マンションや戸建分譲住宅の販売において広く使われています。

青田売りの概要

青田売りという言葉は、稲が青いうちに売るという農業用語から転じて使われるようになりました。

不動産の場合、建物が完成する前、時には着工前の段階で販売を行うことを意味します。

青田売りのメリット

売主(デベロッパー)にとってのメリット

事業リスクの回避 早期に販売することで、市場変動のリスクを軽減できます。
資金の早期回収 契約時に頭金を受け取ることで、建設資金の一部を確保できます。
マーケティング効果 建設中の物件に「売約済」の表示をすることで、他の購入検討者の関心を引くことができます。

買主にとってのメリット

  • 希望の物件を早期に確保できます。
  • 値上がり前の価格で購入できる可能性があります。
  • 内装や設備のカスタマイズを依頼できる場合があります。

青田売りのデメリットとリスク

青田売りには、特に買主にとっていくつかのリスクが存在します。

完成リスク 建物が予定通りに完成するかどうかの不安があります。
品質リスク 実際の完成物が、説明や広告と異なる可能性があります。
変更リスク 建設中に仕様や設計が変更される可能性があります。
引渡し時期の遅延リスク 予定していた入居時期が遅れる可能性があります。

法的規制

これらのリスクから購入者を保護するため、宅地建物取引業法では以下のような規制を設けています。

建築確認前の広告や契約の禁止 建築確認を受ける前の物件の広告や契約は禁止されています。
手付金等の保全義務 デベロッパーは、買主から受け取った手付金等を保全する義務があります。
重要事項の説明義務 契約前に、物件の特徴や取引条件について詳細な説明を行う必要があります。

青田売りで物件を購入する際の注意点

  • 信頼できるデベロッパーかどうかを確認しましょう。
  • 契約書や重要事項説明書を十分に確認し、不明点は必ず質問しましょう。
  • 完成後の仕様や品質保証について、具体的に確認しましょう。
  • 引渡し時期の遅延に対する補償条項があるか確認しましょう。
  • 手付金の保全方法について確認しましょう。

青田売りは、不動産市場において一般的な販売手法となっていますが、購入者は十分な注意と理解が必要です。メリットとリスクを十分に理解した上で、慎重に検討することが大切です。

また、不安な点がある場合は、不動産の専門家や弁護士などに相談することをおすすめします。

不動産用語集に戻る

不動産用語をキーワードで検索

「あ行」の不動産用語一覧

「わ行」の不動産用語一覧

ページトップへ